裁判所から支払督促が送られてきた!放っておくと大変なことに
Q 支払督促が届いたのですがどうすれば良いですか?
質問:
消費者金融やクレジット会社からお金を借りて、返済を滞納していたら、裁判所から支払督促が届きました。
確かにお金を借りたのですが、とても一括では返せません。
どうすれば良いでしょうか?
A 2週間以内に督促異議を出しましょう
支払督促を受け取ってから2週間以内に督促異議を出さないと、相手方は差押ができるようになってしまいます。
貸金業者が、あなたの勤め先や預金のある銀行支店を把握している場合、これらに差押をされてしまうかもしれません。
送られてきた支払督促の封筒の中に、「督促異議申立書」のひな形があると思いますので、これを書いて急いで裁判所に出しましょう。
「督促異議申立書」の中に「理由」という欄があると思います。
督促異議にあたっては理由を開示しなくても良いのですが、スムーズな手続のために、分割返済を希望する場合は「分割にしてほしい」などと書いておきます。
また、最後に返済してから5年(場合によっては10年)を経過していると、消滅時効が完成しているかもしれません。
消滅時効が完成しているケースでは、「時効を援用する」などと理由を書いておきましょう。
督促異議を出すとどうなる?
督促異議を裁判所に出すと、支払督促は通常の裁判手続に移行します。
裁判所から裁判がありますよと呼出状が送られてきます。
その中に、「答弁書」という書類のひな形が入っていると思います。
消滅時効が完成しているケースでは、「時効を援用する」などと言い分を書いておきます。
消滅時効も完成しておらず、相手の請求内容にも間違いがなく、特に争う点がないのであれば、「分割返済を希望する」旨を書いておきましょう。
具体的な返済希望額を書いておくとスムーズに行くかもしれません。
基本的には請求額を36回ぐらいで返済できる額が一般的かと思います。
貸金業者によっては、60回ぐらいの長期返済にも応じるかもしれませんが、具体的な返済回数は貸金業者によって違います。
答弁書がかけたら裁判所に提出しておきましょう。
なお、答弁書の書き方等をミスすると不利になってしまうかもしれませんので、心配な場合は司法書士や弁護士に相談しましょう。
裁判の当日
裁判の日になったら、遅れないように裁判所に行きましょう。
傍聴席という所に座って待ち、名前を呼ばれたら被告席に座りましょう(裁判所に人が席を教えてくれると思います)。
簡易裁判所での争いのないケースの裁判の流れはこんな感じです。
裁判官:「相手方の言い分については認めますか?」
あなた:「はい」
裁判官:「分割希望ということで、司法委員に間に入ってもらって話し合いをしてもらおうと思います。よろしいですか?」
あなた:「はい」
その後、司法委員とあなたと貸金業者で別室に行って、月々返済額等の調整を司法委員が間に入って行います。
金額について、折り合いがつけば、その内容で和解案を司法委員が作ります。
裁判が行われていた部屋に戻り、司法委員が裁判官に和解案のメモを渡し、その内容を裁判官が読み上げて、貸金業者とあなたに確認をします。
同意すれば、その分割返済の内容で和解となります。
後日、裁判所から書類が送られてきて、そこに振込口座や返済金額などが記載されています。
その内容とおり通りに払っていけば差押はされませんが、支払が滞ると一括請求を受けて差押をされてしまうかもしれませんので、ご注意ください。
司法書士に相談
訴えられた貸金業者以外にも借金がある場合などは、全体的に債務整理を考えないといけないかもしれません。
場合によっては、自己破産や個人再生などをした方が解決になることもあります。
債務整理の相談は無料ですので、当事務所にご相談ください。
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